映画 五等分の花嫁 総評
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皆さん、こんばんは。はじめましての方は、はじめまして。
今年から就活生のゼクショーです。
まず実は2週間ほどブログの更新行ってませんでした。いつも読んで頂いてる方は本当に申し訳ありません。リアルではテスト勉強に追われ、バイトに行けないレベルの高熱が出てアニメ観る所ではなかったんですよね。
就活が本格的に始まる来月まで時間がありそうなので、観れてなかったアニメを中心に色々感想を書いていこうかなと。リハビリを兼ねて...と言いますか、2月といえばあの人気ラブコメが完結した月でもあるのであの作品を語っていこうかなと思います。
2022年に公開された、『映画 五等分の花嫁』です。
~作品概要~
上杉風太郎が中野姉妹と修学旅行する所まで描かれた第2期の続きです。卒業まで半年を切った中迎えた学校の文化祭。風太郎と姉妹たちはそれぞれの進路に向き合いながら、ついに風太郎と結ばれる花嫁が決まります。
誰が結ばれるかって事はネットに流れたネタバレ画像で知っていたし、公開前から結末は知ってた。映画自体も評判がかなり良かったのは承知してますますが、何となく流行りが落ち着いた状態で見たかったから寝かせといた。原作売上の恩恵もかなりあった作品だからこそ。
1期2期とツッコミ所が多かった作品だけに今回も色々言いたい事はあるけど、結論から言うとかなり驚いた。選ばれたヒロインが意外だった~~~って事じゃなくて、そこにいくまでの魅せ方が斬新で驚かされたというか。作品の見方を最後の最後で180度変えざるを得ない完結編だったと思います。素直に面白かったですね。
それでは、なるべくネタバレなしで印象に残った部分を掻い摘んでレビューしていこうと思います。
①"映画"で完結させた意味
2時間越えと、深夜アニメ派生の映画としては全体的に長めの尺がとられている本作。はっきりいって序盤の30分は地獄やったなと思いました。
まぁ序盤とは言わずに随所にも感じますけど...........文化祭準備の流れがあまりにも自然に感じられなかった。
所々飛び飛びの状態で繋がってる感じがして、ストーリー的なぶつ切り感を感じました。色々な場面が混在しててどこをどう感情的に受け取れば良いか分からない。カットごとに五つ子の可愛いシチュエーションを見せる訳でもないから、ただただつまらなかった。マガジンの看板を飾るまでに成長した人気作が、こんなんで本当に最高のフィナーレ飾れるのかって本気で疑いました。
TVアニメでやらずに映画で完結させる意味って何だよ。マジでこの地点だとそれすら感じられなかったんだけど......このあとの1時間35分で見事にその予想をひっくり返されまして、想定以上に鳥肌立っちゃいましたね。
風太郎と五つ子それぞれを文化祭内でカップリングさせて、文化祭全体の模様を照らし合わせて描きつつ風太郎が誰にプロポーズするのかを決める迄を描いてきた。
勿論5つ子分のカップリング描写があって、しっかり長尺で描いてきた。その中で風太郎との出会いを振り返りつつ、共に過ごしてきた日常の中で何を感じてどんな心境の変化があったのかが包み隠さず描かれました。
恐らくそれだけで1時間位は使っていたかな?結構な長尺だからこそ、TVアニメ的な繋がりを考えた時にこれを上手く纏めようとなった時にどうしても週を跨いでしまう........そんなガッカリ感を覚える可能性がある訳ですよ。
それをとらずに5人分の物語を一気に描いた事は、映画ならではの魅せ方としては正解だったのではないでしょうか。
最近だとコロナの影響もあるから、アフレコも原画もきっつきっつのスケジュールでやられてるTVアニメが多い訳ですよね。分かったかのように放送延期されて変に焦らされるよりも、こういう形式で見れて良かったですね。
そもそもメインヒロイン飾れるレベルの物語が5人分もある地点で驚きだけども、肝心の内容も斬新で本当に驚かされました。
②正妻と負けヒロインの斬新な魅せ方
これぞ『五等分の花嫁』たる所以をまじまじと見せつけられたというか。ラストの35分が本当に良いスパイス効いてて画期的だな~~~って思って見てました。その前の1時間分も勿論素晴らしかったんだけども..............あれで作品の見方が180度変わったし、鳥肌通り越して普通に感動してしまいましたね。いっやぁ本当に良かった。
五人の成長過程もベッタベタではあるが、過不足なく感じるように描かれてたのは良かった。その中で可愛い表情もしっかり拝ませて頂きましたし。
一花が夜に風太郎と出かけてベンチに一緒に座る時にいつもみたいにからかってキスする所は特にたまんなかったっすね。長女だけあってか大人のエロさを堪能できましたね。二乃は二乃で2期から更に飛躍するように恋愛ボンバー爆発させまくってて可愛かったし、三玖と四葉は相変わらず控えめな萌え描写でしたけど、食べ物に釣られる五月とかすこすこのすこだったし。
前述の通り誰が選ばれるかを事前に知った状態で視聴しました。それを知る前に、2期まで観て分かる情報で予想すると、一花か二乃か五月の中から選ばれて然るべきやな~~~ってずっと思ってたんですよ。
私生活ズボラだけど面倒見の良さと巨乳で株上がる一花、荒っぽい所はあるが繊細な心で真っすぐ人と向きあってくれる二乃も凄く良いけど。二乃のフーくん呼びバチクソ可愛いし、一花は良いおっぱいあるし。
最終的に僕は末っ子ならではの意地っ張りな可愛さと母性を兼ね備えた五月が選ばれんじゃないかな~~~って思ってたんすよね。上杉家でカレー作ってた描写があることからも分かる通り、"料理作れる女性"って正妻ステータス的にやっぱ大きいと思いますよ。
まぁ結果については、本編観て確かめて頂くとしまして。
肝心の正妻も正妻で一人だけ他キャラとの交流に不自然な描写があったり、あまり回収されていない謎が多かった。
風太郎との本当に意外な部分での関わり合いの深さが段違いだし、五つ子である事と同時にたった一人の人間としてどう生きるのか模索してく過程なんかも、風太郎と結ばれて当然だよなって誰もが納得する回収の仕方でした。
分かりやすい振りの展開があるとはいえ、それを映画でやったからこそサプライズ性が大きかったんじゃないかなと。皆が一番観たいシーンだろうから、これもこれで焦らされるとあれだしね。
結婚式のスピーチの場面と絡ませながら、風太郎が改めて五つ子の信頼を確かめ合う魅せ方も悪くなかったです。そのシーンも含めて、正妻の精神的な成長が凄く良く見えたし。素直に感動できましたね。
そして最後に、負けヒロインの見せ方について。この描写が本当に素晴らしかった。
多くのラブコメって、負けヒロインに救いを与えないまま視聴者の想像や妄想に委ねる魅せ方が多いじゃないですか。とにかく突き放してくる。
例として、タイトルからすでにカップリング分かりますよでおなじみ『とらドラ!』であれば、あーみんとみのりんすっごい可哀想だなぁ..................................こらえきれない思いが爆発しまくる描写の繊細さが死ぬほど面白いけどおっもいなぁ.....................................デン!とらがドラと結ばれてジ・エンド!!!
そういう意味じゃぁ後味悪いし、これが意外にめちゃくちゃもやもやするんですよ。あーみんとみのりんって本当に幸せになれるんやろか......って色々考えちゃう。
それでもこの作品は違う。そんな視聴者に対して、アニメ制作陣とねぎ先生はなんて優しいんだと。
なんと負けヒロインに光明をしっかり与えてくれるというか、むしろそんな彼女達を負けヒロインと呼ばせない位の幸せな未来を描くんですよね。これがすっご~~~~~~~~~~~~~~~~~く新しかった。
病みルートに入ったりとかそんな事全然なくて、全員が全員実現したかった夢を叶えているんですよ。勿論風太郎も含めてね。
繰り返しになりますが、地獄の冒頭30分間を耐えればフィナーレを飾るに相応しい映画だったな~~~と思います。強いて言うなら、低予算&量産型異世界アニメに出てくるようなクソ飯作画なんとかしろや........とか思ったけど、まぁ満足度は高かったですよ。