ゼクショーのアニメブログ

主に深夜アニメ30分枠のレビューをしていきます。毎週金曜日20:30更新!!※2023年4月以降から第2金曜日の20:30に更新予定※

ポケットモンスター めざせポケモンマスター 総評

前回の記事はこちら↓↓↓

 

 

 

 

xexiow06375.hatenablog.jp

 

 

 

 皆さん、こんばんは。はじめましての方は、はじめまして。

 

 

 

 

 今年から就活生のゼクショーです。

 

 

 

 

 2023年冬アニメが続々と終わる中、今クールを機に大きな転換期を迎える国民的アニメと言えば『ポケットモンスター』。その完結編である『ポケットモンスター めざせポケモンマスター』を今回語らせて頂きます。

 

 

 

 

タイトルロゴとキービジュアル ※「TVer」配信ページより引用※



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~作品概要~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1997年から今なお続く国民的アニメシリーズ。第7シリーズに当たる令和無印版『ポケットモンスター』に続く完結編です。シリーズ全世界累計4億本以上、2017年地点で関連市場規模4兆円以上を記録しているRPGシリーズが原作。アニメーション制作はOLM

 

 

 

 

 幼少期からスカパーをつければ、ジャンルを問わず色々なアニメをのめりつく様に観てきた僕ですが、映画や旧TVシリーズ含めて最も長く追ってきた作品がこのアニポケシリーズ。価値観の変化もあって途中で見るのを辞めたとはいえ、ゲームも何本か触ったし、かけがえのない青春が詰まっていると言っても過言ではない。

 

 

 

 

 様々な環境で生き、様々な姿形やタイプを持った不思議な生き物、ポケモン。主人公サトシが彼等を捕まえて互いに絆を通わせていくポケモントレーナーとして、様々な敵と戦いポケモンマスターを目指していく。____________________舞台や設定にこそ微妙な差異はありますが、どのシリーズも大まかには基本的な約束事は変わらない。

 

 

 

 

 だからこそこれまでと全く違う展開が見れた時に、大いに話題に上がるのがこのシリーズの常。長らくタイトルに恵まれなかったサトシがついにポケモンチャンピオンになった事で、Twitter上に"サトシ引退"がトレンド入り。この流れで主人公交代かと思われた大方の予想が現実となった事で、さすがにこれは見るしかねぇなと。

 当たり前のように味わってきたサトシ&ピカチュウの熱いホットラインが、もう二度と見れないかもしれない訳ですから。

 

 

 

 

 初代アニポケのスタッフ陣も制作陣に入られて、オリジナル脚本を交ぜつつ25年分を振り返っていく。

 旧無印世代のファンや、我々第3シリーズ『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』世代、そして今を生きる若人たちにも見て頂きたい意図を節々に感じました。僕自身もいちファンとして色々な思いを馳せつつ、語らせて頂きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

①25年分の実家のような安心感

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いっやぁ~~~~~~~、素晴らしかった!!!!全11話で終わるにしては勿体ない位の満足感というかねぇ............。普通の1クール枠で出てくる新作アニメのうちの1話のレベルじゃなくて、たった1話で4クール分のアニメ1本見終わったような極上っぷり。マジでこの感覚は今季だとこのアニメくらいしか味わえないっすよ。

 

 

 

 

 10年くらい前にやってた『ポケットモンスター X&Y』が僕がリアタイしてた最後のポケモンなんですけど、大前提としてそこからの映像クオリティの進化にアニメファンとして純粋に感動してしまう。

 

 

 

 

 ゴールデン帯でやってるアニメだからと言って舐めないで頂きたい。最近のバトルアニメは作業効率化を図るためにCGを露骨に使いたがるけど、この作品は(エフェクトはどうなのか分からないが)キャラデザやバトルシーンの背景含めてほぼほぼ手描きだった印象。深夜アニメに交じって放送しても遜色ない位よく動いてましたよ。

 

 

 

 

 普通のアニメは面白くあってくれ~~~って祈りながら観るけど、この作品は終始安心感しかないというか。初っ端から「めざせポケモンマスター」を流してくる事なんて別に何も驚かない。旧作が完結できなかったから今回は完結まで行きますって銘打っておきながら、旧版に出たアーティストや曲を一切起用しないクソリメイク作品と違って然るべき事を序の口でしただけに過ぎなくて。

 

 

 

 

 ほぼ毎回(?)サトシが新天地に旅立つ時に映るのは、故郷のマサラタウンに場面が変わって家事を手伝うバリヤードとサトシママの変わらぬ日常。

 

 

 

 

 1話ラストでそれを映して、勿論出てくるのはオーキド博士。サトシが最初のポケモンを手にする契機を作ったキーパーソンです。今でこそ変わってるものの、旧無印のナレーションも含めて担当した石塚運昇さんが元々演じられてました。そんなオーキド博士が旧無印版でED前に詠むポケモン川柳をやってからの、石塚氏が歌う「ひゃくごじゅういち」のED..........そんな粋なリスペクトも忘れない。

 

 

 

 

 彼が生前に演じてたハガネールも、さりげなくCVを変えずに収録されていた所も熱かった。

 

 

 

 

 ただ旧無印版に留まらずにこれだけ人気を維持し続けている要因は、年を追うごとに派生していくポケモンのキャラクター性によるものが大きいと思います。

 

 

 

 

 原作となるゲーム版にも伝統的で様々な役割を与えられてるポケモンがいる。例えば、最初にポケモン博士からもらえられる御三家。野生では決して出てこないくさ、ほのお、みずのタイプを持つポケモンから選ばれるいつものやつ。

 僕の世代ではナエトルヒコザルポッチャマですが、その始祖的な存在としてフシギダネヒトカゲゼニガメの3匹がいた訳ですよね。

 

 

 

 

 後出のポケモンである彼らにとってサトシが親なら、長男坊の兄貴分のようなもの。中盤のゼニガメ消防団の回で彼らは久々に再会する。健気だが興奮し過ぎると思わず苛烈に炎をぶっ放してしまうリザードン(ヒトカゲの最終進化形)、お調子者な一面が強いゼニガメ、頑固者なフシギダネもあの頃と全く変わっていない。

 

 

 

 

 他にも最初に戦う雑魚ポケモン枠だったら、哺乳類的なノーマルタイプとしてラッタの派生でビッパ等がいるし、鳥系が多いひこうタイプだったらオニスズメの派生でムックル等がいる。そうしたポケモンがサトシを導く出番もしっかりと与えられる。

 

 

 

 

 僕は『ポケットモンスター サン・ムーン』辺りまでのポケモンしか分からないけれども、このように似たような役割をもったポケモンが派生して時に進化する様子を見る事は孫やひ孫の成長を見るような尊いものがある。先述したポケモンがこの作品に全て出てきた訳ではないが、長編ものとしての強さはそこにあるんだと。

 サトシのピカチュウのように、進化を望まないポケモンがいる描写も凄くアニメらしくて良いですよね。そこの部分が比較的淡々となりがちだったゲーム版では、普通に強くするためにポケモン進化させる人が多かった。みずポケモン好きな僕が愛らしいと思ってたポッチャマを、せっせとエンペルトに進化させたように。

 

 

 

 

 この変わらない良さが全てで、25年以上もオワコンにならなかったんだなって改めて思いましたね。最終話の1話前の回で、今までの映画に出てきたポケモンを振り返る魅せ方も良かったです。

 

 

 

 

 出禁になったポリゴンの再登場とか、金・銀に出てきたホウオウがちらっと参戦する所とか個人的に見たかったですけど.........1クールにしては十分すぎる事をやっていたと思いますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②その他の補足 + 総括

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そもそもポケモンそのもののキャラクター性の部分だけではなく、旧無印から出続けた人間キャラクターも忘れてはいけない。

 

 

 

 

 初代ヒロインのカスミは2話から出てきます。ちょいエロな衣装と、僕と同じくみずポケモン好きの一面を持ってる所は相変わらず。本人の意思とは関係なく勝手に出てくるコダックと旧無印版でも大活躍だったスターミー(ヒトデマンの進化系)もしっかり手持ちに入れてて。ウデッポウを捕まえる為に釣りバトルになる流れもアニメーション含めて面白かったですね。サトシに恋愛感情持ってるのをほのめかす描写も可愛かったなと。

 

 

 

 

 旧無印版からサトシのお供役を一番長く務めていたタケシも相変わらずの女たらし。彼が振られるとへこんでサトピカとカスミをドン引きさせるギャグもある一方、ポケモンの医者をやってる熱意の強さもあの時のまま。やはり兄貴肌のトレーナーといえばタケシしかいないんだと。当然のようにキャストさんもうえだゆうじさんがあの時と変わらないアフレコで演じられてます。

 

 

 

 

 そんな彼らと再びパーティー組む事になるなんて、旧無印版が放映してた木曜日の再来やんけって当時の世代に近い方ほどアガレるんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

 僕がムサシ役だった林原めぐみさんを知るきっかけになったロケット団も、本当に相変わらずで。サトシやピカチュウと並ぶ看板キャラになって、これまた最後になるであろう「答えてあげるが世の情け」の決め台詞も堪能しました。人のように喋るニャースも多分さよならと。出てくる度にドジなやられ役に回ってたソーナンスが、1話でさりげなくミラーコートかましてる所が何故かカッコ良かった。だからこそ寂しい。

 

 

 

 

 僕がアニポケをリアタイし始めた頃にはとっくに丸くなってたピカチュウが、尖ったキャラに戻ってる所も旧無印版へのリスペクトを個人的に感じてみたり。サトシを少しからかいながらもバトルでは一心同体の活躍を見せる。仲間に喝を入れる10まんボルトも痺れたし、本当に良いパートナー関係の描写でしたよ。

 

 

 

 

 来週は今期で面白かったタイトルをもう1つ語ろうと思ってますが、幸せの中でアニメを楽しめたって意味では一番はアニポケである事には変わりない。旧無印版が原点にして頂点だとか、僕の小学生時代を支えたダイヤモンド・パールこそ至高だとかそんなつもりなくて、この作品こそ有終の美を飾るに相応しい最高傑作だったのではないでしょうか。

 

 

 

 

 改めまして制作陣の方々26年間本当にお疲れ様でした。

 

 

 

 

 ありがとう、サトシ&ピカチュウ!!!!!!!そして、さようなら!!!!!!