ゼクショーのアニメブログ

主に深夜アニメ30分枠のレビューをしていきます。毎週金曜日20:30更新!!※2023年4月以降から第2金曜日の20:30に更新予定※

<ゼクショーの雑記帳⑧> エロゲ超大作堂々完結!『うたわれるもの』第3期が今期で一番楽しみな件

前回の記事はこちら↓↓↓

 

 

 

xexiow06375.hatenablog.jp

 

 

 

 

 皆さん、こんばんは。はじめましての方は、はじめまして。

 

 

 

 

 現役大学生のゼクショーです。普段は30分枠のアニメのレビューをしてる者です。

 

 

 

 

 昨日は新しいバイトの初出勤日でした。ちなみに人生初夜勤になります。

 1日4時間程度の品出しの仕事とはいえ、1日間での体力的にピークを越えた中で覚えるものが多いと、中々きついもんですね。なんせ僕は学生の身ですから、テスト勉強と並行しながらやらなくてはいけない。あと僕は物覚えが悪いから、興味のないことはすごい忘れやすいし。繰り返し頭に入れとかないといけない。

 

 

 

 

 じゃあブログ書いてる暇ないやろって話ですが、丁度書き溜めてある分があるのでそれをどうしても投稿したかった。

 先週あたりから「夏にこそ見たいアニメ」というテーマでレビュー記事を上げてますが、先述した通りリアルでバタバタしており、アニメを見て感想をまとめる暇がないです。レビュー記事はしばらくお休みさせて頂いて、個人的に比較的気軽に書ける雑記記事をお届けしたいと思います。

 

 

 

 

 さてさて今回は、今期アニメでやっている「うたわれるもの 二人の白皇」が楽しみ過ぎて仕方がなかった理由、及び今この記事を読んでいるあなたが観るに値する価値を語りたい。シリーズものですので、作品単体というよりはシリーズ全体を大まかに語っていこうと思います。

 

 

 

 

タイトルロゴとキービジュアル ※アニメ版公式サイトより引用※



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

①そもそも『うたわれるもの』とは?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ゲーム事業メーカー「アクアプラス」より、2002年に発売されたPC用18禁ゲームになります。ジャンルは、知略を生かして国を攻めるシミュレーションRPG。簡単に言えば、知略を生かして強大な敵の勢力を散らしていくゲームジャンルですな。

 スピンオフも何作か展開されてますが、本編は『偽りの仮面』、『二人の白皇』を含めた3部作。

 2006年に初代がTVアニメ化、2015年に2作目、そしてそこから約7年の歳月を経て3期となる『うたわれるもの 二人の白皇』が待望のオンエア中。

 

 

 

 

 まずは簡単に1作目の概要を話しましょう。

 

 

 

 

 主人公は記憶損失で、決して取り外せない謎の仮面をつけたハクオロ。彼以外の全ての人がケモ耳や翼が生えた不思議な姿をしていて、過去に進むか未来か分からない戦国時代のような世界観が舞台で、紆余曲折を経て彼を中心とした仲間と共に知略で国盗り合戦に挑むお話。

 主人公のハクオロを含め、こっから壮大なボリュームの世界観の謎が紐解かれていく。語れば長くなるのでここでは割愛するが、その中でばらまかれるドラマチックでひと癖のある脚本がとにかくたまらんのです。そして後続の『偽りの仮面』、『二人の白皇』を含めた、壮大な物語が展開される。

 

 

 

 

 モバイルゲームの台頭等の様々な影響でPCエロゲーの市場が年々縮小しており、数多くの会社が倒産する昨今。『CLANNAD』や『AIR』などを手掛けてきた「key」と並び制作元「アクアプラス」が著名なエロゲ会社に登り詰める契機となる、積極的なメディアミックス展開による厚い支持を得て、コンテンツとして長く生き残ってきた伝説の作品になります。

 「アクアプラス」は一発屋かと言えばそうでもなく、他にも00年代を代表する超人気声優の顔とも言える、平野綾水樹奈々のW主演でアニメ化された「WHITE ALBUM」の原作も制作。こちらも支持が高いですが、歴史的実績を考えると間違いなく『うたわれるもの』が一番の看板と言っても過言ではない。

 

 

 

 

 そもそも10年以上かけて続編及び関連作が出されるエロゲ原作のアニメ作品だなんて、指で数えるくらいしかない。シリーズ化の礎となってスピンオフを数多く展開し、近年ではスマホ事業で大成功を収めている『Fate/ Stay night』(およびFateシリーズ)。先日にはエロゲ第5作目の制作が発表された『D.C.ダ・カーポ』シリーズ。僕の知る限りでは、これらの作品と『うたわれるもの』くらいしかない。

 

 

 

 

 スマホゲーや家庭用ゲーム、漫画や小説のアニメ化は多くあるのにも関わらず、年々本数が減っている中で『二人の白皇』は貴重なエロゲ枠。もはや1年に1回、多くて2回やるかどうかの頻度ですよ。去年だと『マブラヴ オルタネイティヴ』とかがそれに当たりますが。

 まだ観ていないという方は、今ご覧になられてるであろう新作アニメを1本か2本削ってでも観て頂きたい。それぐらいの魅力がありますし、観る価値がある。もちろん、後続の作品ほどクオリティは格段に上がります。その歴史を辿っていくという意味でも面白いかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②色褪せないボーカル楽曲の強さ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『うたわれるもの』シリーズのボーカル楽曲は、原作第1作の挿入歌などの一部を除きほぼ8割以上Suaraさんによって手掛けられています。アニメに関しては、第1期EDを除く全ての楽曲が彼女によって歌われ続けている。

 

 

 

 

 歴史的にも、そしてシナリオの量的にも壮大な作品シリーズ。そのメッセージ性や様々なテーマを、作品への親和性を高く持たせた歌詞で紡がれる楽曲の数々も素晴らしいのだが、何よりもド肝を抜かれるのはそれに命を吹き込むSuaraさんの歌声が全く色あせないということ。

 その神々しくも繊細な優しさを持った歌声が全く変わらないどころか、むしろ年を追うごとに進化している。最新の楽曲になるほど力強さも加わって、より楽曲のドラマ性やライブ感を高め、深みを与えてくれるというか。

 

 

 

 

 今最近よく聴いているアニソン何なのかって言われたら、そりゃあ『うたわれるもの』の楽曲に決まってるじゃないですか。なんなら『二人の白皇』がオンエアされる前に気持ちを高めておくために、何回も観返してましたもん。予告PVも全部観てるし。考えるより前に体がもうこの作品を欲してるのよ。

 

 

 

 

 ぜひこのシリーズ作品を観られてない方は、「アクアプラス」やSuaraさんの公式YouTubeチャンネルで楽曲を聴けます。初代アニメOPの「夢想歌」から、『偽りの仮面』前記OPの「不安定な神様」や前期EDの「ユメカウツツカ」、PC版のOP楽曲やムービー、Suaraさん出演のライブ映像まで公開されているので、そこを観てから視聴を決めて頂くことをお勧めします。めちゃくちゃカッコ良すぎて震えますよ。ちなみに僕は「ユメカウツツカ」が特に好きです。

 

 

 

 

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TVシリーズの集大成としての意味

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※シリーズ未視聴の方は、ここからネタバレ注意※

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 言い忘れていたが、第1期の制作会社は「OLM」。第2期以降は「WHITE FOX」が手掛けている。前者はアニメの『ポケットモンスター』シリーズ、後者は『Re:ゼロから始める異世界生活』や『Steins ; Gate』でおなじみ。

 一見すると関連性のなさそうな2つの制作会社ですが、実はルーツ的につながりがあるんですよね。

 

 

 

 

 OLMでは複数のチームによって制作が分担されており、プロデューサーを務めていた岩佐岳さん率いる制作チームによって初代アニメ版が制作されました。

 そんな彼が独立して新たに設立したアニメ制作会社こそ「WHITE FOX」。リゼロやシュタゲの他にも、『ご注文はうさぎですか?』といったアニメグッズ収益に貢献した人気作品を手掛け、実績を積んでからの「うたわれるもの 偽りの仮面」制作。

 それ以前に初代アニメ版のOVA版も制作していたが、アニメーション技術も初代とそれとは比べものにならない程進化しています。全体的に手描きベースの温かみある絵柄はそのままに、更にキャラデザは美麗さを昇華させつつもより可愛く生まれ変わった。初代だと少し雑味を感じてた飯作画もすっげえ美味しく思えるようになった。特に1クール目の中盤辺りでハクたちが帝都を訪れた際の宴で出されてた料理作画は個人的に圧巻だった。

 

 

 

 

 うたわれに始まり、うたわれに結ばれるこの繋がりが本当に素晴らしい。

 

 

 

 

 しかし何よりも嬉しかったのは、『偽りの仮面』オンエア後の続編制作発表後に、主演級の声優が陥った活動上の危機を経てもなお『二人の白皇』のアニメが放送されているという事実。7年間あぐらをかいて制作をサボってたから意味がないのではない。ゲームの売り上げを見込めないエロゲ業界の現実を知ってもなお、総力を上げてオンエアまでに7年かけたからこそ価値があるのです。

 

 

 

 

 1期放送の効果でラノベ売上が急速に伸びる中、続編発表まで5年をかけた『ようこそ実力主義至上主義の教室へ』、劇場版の放送もありながら2期放送まで時間をかけた『メイドインアビス』。悪いけど、今期同じくオンエア中のそれらが歩んできた5年とは比べ物にならない程の重みがある。

 

 

 

 トゥスクルのメンバーのキャストは幸いにも何の支障もなく、活動を続けられている。我が推しキャラであるアルルゥ役の沢城みゆきさんが妊娠の為に一時的に活動休止されてた時期もあったが。

 あとは、クオン役の種田梨沙さんがアニメ放送後に、病気療養の為に活動休止するということもありました。復帰後に収録された『ゾンビランドサガ』等の作品で復帰することではなく、この長編の大きな軸となる偉大なキャラを一切の代役も立てずにもう一度演じられることを、ファンとして温かく迎えられる事が非常に有難い思いです。

 だが一番の問題は、ヤマトメンバーの中心人物にして、真の「うたわれるもの」その人であるハク役の藤原啓治さんが2020年にお亡くなりになられたということでは。2017年に発売された原作では生前の彼のアフレコが収録されているが、アニメ版での出演は叶わなかった。

 

 

 

 

 代役として起用されたのは、利根健太朗さん。ハクの癖あるアフレコに似せるのに僕はもう彼しか適した代役はいないと思ってるし、制作陣も藤原さんの死を強く意識したと思われる意味があって。

 彼は前作の原作・アニメ版双方含め本物のオシュトル役として起用されている。『偽りの仮面』のラストっていうのは、オシュトルヴライとの戦いで死亡し、その場に居合わせたハクが彼の遺志と仮面を受け継ぎ新たな帝となったアンジュを守ることを決意したというもの。この時一部の知人を除いて周囲には「(オシュトルではなく)ハクは死んだ」と伝える展開によって、オシュトルのふりをして生きることを視聴者に強調させる。

 

 

 

 

 これで『二人の白皇』以降で生まれてくる構図が、本来であれば藤原さん演じるハクが、ゲーム本編でもそのままオシュトルの振りをするのとは逆のものになる。利根さん自身が"オシュトルを演じてる"ハクになり切ることで、オシュトルとハクを同時進行でやっていくけどもアニメ的にはハクがオシュトルの振りをしているってこと。

 ハクというキャラクター自体は本来死んでいないことは視聴者目線では分かるが、キャラ目線では恐らく"ハクが死んだ"ことを惜しむことを強調することで、本来のハク役だった藤原さんの死を惜しむ......第1話ではこういう見事な計らいがとられていた。EDにゲーム版のOPを流していたこともきっとそういうことだろう。普段アニメで泣かない僕も、これに泣かずにはいられなかった。

 金でマウントとるとらないとか関係なく、この超大作に関わる制作陣の威信をかけた信念を感じずにはいられないですね。

 

 

 

 

 そんなヤマト側のキャラが迎える物語の完結であり、この世の全ての始まりを司ると"うたわれるもの"であるハクオロさんが築き上げてきた物語の地の部分の完結でもある。全28話。この壮大な長編の最終章をアニメにするうえで、アクアプラスと共に作り上げてきたWHITE FOXの情熱をこの目で見届ける他ないでしょう。