ゼクショーのアニメブログ

主に深夜アニメ30分枠のレビューをしていきます。毎週金曜日20:30更新!!※2023年4月以降から第2金曜日の20:30に更新予定※

ひぐらしのなく頃に / ひぐらしのなく頃に解 偽善的な"嘘"が手招く惨劇の謎を追え!!

前回の記事はこちら↓↓↓

 

 

xexiow06375.hatenablog.jp

 

 

 

 

 皆さん、こんばんは。はじめましての方は、はじめまして。

 

 

 

 

 現役大学生のゼクショーです。

 

 

 

 

 ちなみに今日は新しいバイトの初任給日。スーパーの品出しの夜勤アルバイトをしてます。台車動かしたりゴミの処理したり色々多いですが、商品の位置について聞いてくる客への対応が一番大変。まだまだ経験不足な部分は多いですが、日々やりがいを感じております。そんな時に帰宅しながら聴くアニソンはやはり気持ち良いものがある。長期のバイトなので、最低1年はやれるように頑張ります。

 

 

 

 さてさて、7月に入った辺りから"夏にこそ観たいアニメ"と題したテーマで、作品レビューを行っている当ブログ。

 第4弾となる今回は、この夏の暑さを忘れさせる程のゾッとする恐怖に酔いしれる事の出来る伝説のホラーサスペンスアニメを語りたい。

 

 

 

 

 2006年放送、『ひぐらしく頃に』です。

 翌年に放送された正当続編、『ひぐらしのく頃に解』についても語っていこうと思います。

 

 

 

 

※タイトルロゴとキービジュアル 『dアニメストア』配信ページより引用※



 

 

※タイトルロゴとキービジュアル 『dアニメストア』配信ページより引用※



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~作品概要~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 原作は同名の同人ゲーム作品。実写ドラマ化、コミカライズ化、多種多様なハードで移植・リメイクが展開されている人気作品。

 制作会社は2作とも『Fate/Stay night』などを手掛けてきたスタジオディーン。世界観を変更した完全新作『ひぐらしく頃に業』、『ひぐらしく頃に卒』がパッショーネによって制作されていますが、原作ゲームの空気感に一番近いと思われるディーン版のものをレビューさせて頂きます。

 

 

 

 

 作品のあらすじを簡単に述べますと。

 

 

 

 

 舞台は白川郷が聖地である雛見沢村。そこに引っ越してきた前原圭一や他の住人たちの視点を通じて、彼らが巻き込まれる形で起こる連続怪死・失踪事件の謎を解き明かしていく____________という内容になっています。

 

 

 

 

 出題編が1作目の無印版、不可解な形で起こる事件の裏側に関する解答編が『解』に当たります。『解』まで観ることで作品の"面白さ"の側面が違って見える楽しさがありますし、展開が常に斜め上を行っています。全部合わせて50話近くと長いですが、ぜひ両方とも見て頂きたいと思いますので、ネタバレなしで注目ポイントをコンパクトにまとめました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

①"出題編"の面白さとは?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この物語が始まった当初に抱くものは、これって臭いくらいの萌えアニメなんじゃないかなという錯覚。出てくるヒロインが非常に特徴的ですね。

 定義は謎だが自分が可愛いと感じたものには目がなく「お持ち帰り~」と言ってどっかに連れ去ろうとするJK、お嬢様口調で負けず嫌いな金髪ロリに「にぱ~~~」という特徴的な台詞を発する青髪ロリ、姉貴肌のムードメーカー。序盤は、そんな彼女達との日常会話がメイン。

 

 

 

 

 そっから怪しげな登場人物が登場すると共に新たな舞台設定が提示され、圭一が彼らと関わる度に身の回りにいたはずの登場人物が次々と失踪したり、奇怪な死を遂げていく。

 そして結果的にはどのルートでも彼は死ぬのだが、次の話では何故か圭一含めた死んだはずの人物が皆生きていて序盤にあったような日常会話に戻っている。そっからまた些細な展開の違いから、異なる惨劇の結末を迎える_________これが大体4~6話位のスパンで違うルートが展開される構成になっています。

 

 

 

 

 はっきりいって意味が分からない。しかしそれはつまらないという訳ではなくて、この構成によって圭一にとって誰が味方になるのかどうか分からないという怖さが生まれている。これこそがこの作品に興味が惹かれるポイントであって。

 住人たちの台詞から露見する怪しげな一言等から、雛見沢村にまつわる謎に対して疑心暗鬼になっていく圭一(場合によっては圭一とは限らないが)に迫ってくるキャラ、及び彼を殺すことになるキャラがルートごとに全く異なるんですよね。

 

 

 

 

 前原家に置いてあった弁当の御萩の中に毒針が仕込んであったり、カラスに臓器を食われるあるキャラの絵面だったり、キャラクターが憤怒の感情を露わにする時の表情の絵力だったりと、肝心のホラー描写もめちゃくちゃゾッとする。ルートによって死を遂げるキャラクター達の死に方も衝撃的でしたしね。

 個人的には綿流し編でとある主要キャラクターが刃物みたいなもんで爪剝がして、じわじわと恐怖を煽っていく展開なんかは好きでした。

 

 

 

 

 あと、圭一が所々で見せる疑念深い行動がたまたま都合良い展開を生んでいって、視聴者が圭一いいぞいいぞ~~って思った後に彼が障害にぶち当たった時の"視聴者を上げて落とす"振りとその回収の仕方も所々にあって、これまた凄い緊迫感があって面白いんですよね。

 鬼隠し編でレナちゃんが圭一に向かって「嘘だッ!」と叫ぶ例のシーンは、その象徴とも言える素晴らしいシーンだったと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②"解答編"の面白さとは?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あんなに個性的なキャラクター達を突然奇行に走らせて躊躇なく殺していくなんて、原作のシナリオ担当の竜騎士07先生は何を考えてんだと。貴方は、実はとんでもねえサイコパスなんじゃないかと疑われるホラー要素を持った出題編(無印版)。

 

 

 

 

 一種の肝試し的な感覚で雛見沢村にのこのことやってきた我々視聴者に対して、その報復として散々なまでにいじめる為に彼はこの作品を構想したのだろうか。いやいや、断じてそんなことはない。

 

 

 

 

 作品概要でもお話した通り、本筋もしっかりと面白いです。この作品がルートごとに結末が違う理由やその時起こった不可解な事件の裏側が解き明かされる過程が非常に衝撃的だったし、何の矛盾もなく振りとなった仕掛けが回収されていく種明かしも爽快だったと思います。

 

 

 

 

 ただ僕的にはその怖さを全面的に押しだすというよりも、その複雑に入れ組んだ出来事の内情から、普段から疑心暗鬼になりすぎずに身近にいる人間との"信頼"を深めることの大切さを問いている気がするんですよね。

 

 

 

 

 圭一の行動ってある意味凄く短絡的なんですよ。変に好奇心旺盛でその思いが暴走すると、一度定まった価値観だけで物事を判断しがちというか。それで変に責任感も強いから、自分の好奇心から来る奇妙な噂の謎解きの為に誰かが巻き込まれて死ぬことを良しとしていない。先ほど触れた出題編の方でもその兆候があったけど、この話に入るとその側面がより強調されるというか。

 

 

 

 

 人っていうのは些細な価値観の違いで、争う生き物です。それは醜いことなのかもしれないけど、しっかりと対話を重ねてお互いの悩みを打ち明けていけば分かり合える部分が増えるはず。バイトでも仕事でも集団で行動する場合は、その1人の行動が連帯責任となってその誇りに泥を塗ることにもなりかねない。

 

 

 

 

 引っ越してきて初めて信頼できる仲間を得て、本気で彼らを守る為に熱くなれる漢にキャラクター的に変化するのが良い。彼らと相談し合う場面も増えますし、本気でその偽善的な考え方に向き合う訳ですよね。最初はサイコパス作品だと思われがちな作品ですけど、最終的には凄くハートフルに映る全体像になっていると思います。

 

 

 

 上手くまとめられたかどうかは不安ですが、無事雛見沢村がハッピーエンドに向かうのか、その結末をぜひ確かめて頂きたいと思います。