魔王学院の不適合者~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~ 総評
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皆さん、こんばんは。はじめましての方は、はじめまして。
現役大学生のゼクショーと申します。
今回が2023年一発目の記事となります。改めまして、あけましておめでとうございます。
今年は僕は大学4年生になります。就職活動が始まってまともにこのブログ活動を続けられるかどうか不安ですが、形式を多少変えてでも続けていけたらなと思います。
さてさて今回は、2023年冬アニメとして2期が放送予定のあの作品をレビューさせて頂きます。
『魔王学院の不適合者』になります。
~作品概要~
原作はWeb小説投稿サイト「小説家になろう」発で、電撃文庫にて書籍化されているライトノベル。アニメーション制作は『のんのんびより』等を手掛けるSILVER LINK.。
2000年前の神話の時代に生きた魔王、アノス・ヴォルディゴード。彼が前世の記憶を持ったまま現代に転生。
魔王学院に入学して、俺TUEEEしながら世界に蔓延る悪に制裁を加えていく........そんな内容になってます。
結論から言うと、前半と後半で印象をガラリと変えてくる位には面白かったです...................けど、一概に傑作と断言するにはあと一歩物足りなかった印象ですね。
2期を観る為に今からでも追いつく価値はあると思うし、観て損はしないかと。それでは早速語っていきましょう。
本題
とにかく展開がぶっ飛んでるし、最初は凄くバカアニメ感が強いんすよ。
主人公はどんな危機的な状況になっても、即座に解決してしまう。
1話に出てきた雑魚キャラが剣に魔法使って炎を纏わせて戦うんですけど、それを無効化したり。2話では魔法で出来た戦闘仕様の城を片手に持ち上げては、いともたやすく片手でくるりと回して遠くにぶっ放す。片手を引きちぎられても魔力でそれを動かせるし、心臓を刺されても即死しない。対象の種族をよみがえらせる事も出来たり、あげくの果てには、時を止める魔法の効果すら無視して自由に行動できる。
主人公の成長要素を度外視してるし、モブキャラの殺される為に用意された感もきつい。主人公がそいつらを軽く見下して弄ぶ王様気取りみたなキャラっぽいのも印象悪いと。そして、いくら何でも彼に都合良くやらせすぎ。
1話観た時、なんかとんでもないアニメが始まったなぁと......。なんかアノスと最初に出会った銀髪の子結構可愛いなぁ、薄い本一杯作られそうだなグへへ~~~.......っていう第一印象だった。
その時から掴みは悪くなかったんだけども..............しかしながら、これが回を増すごとに気持ち良く思えてくる。展開のスピード感があるし、アクションの動き自体も凄い頑張ってくれてるから、ボリューム感があるんですよね。
この手のファンタジーアニメのハプニング描写って、早く解答が欲しい所でいらぬ尺を使って引き伸ばす作品が多いじゃないですか。
主人公がピンチから立ち直るまでに2話3話使ったりとかね。そういうのいらぬハラハラ感煽られてる感じがして、気持ちがダレるから嫌なんですよ。
漫画原作ものに例えるなら、卍解のキレが落ちると立ち直るまでに時間かかる『BLEACH』の黒崎一護みたいなね。そんな中でアノスは神にも等しい能力を持ってますから、それに秒で返してくれるのが凄く清々しく感じる。
原作未読なので、どれぐらい尺を削ってるのかは正直分からない。それでもこのアニメが初見の身でもテンポ良く感じられる位には、良い魅せ方をしていたんじゃないでしょうか。
そして何よりも最高なのは、彼の人間味の部分が溢れ出てる事。
回を増すごとに、ただ人間離れな事をやってイキリ散らかしてる魔王じゃなくて、血の通った人情深い熱い男なんだなっていう魅力的な印象が強くなる。彼に口説かされたい.......みたいな事言うとお前腐男子かよって言われそうだけど、漢として彼の背中を追い続けたいって気持ちがヒートアップしてくるんですね。
それを象徴づけるのが7話のシーン。僕がアニメ本編で一番好きな回でもあります。
ある頑な思想から、魔剣大会という由緒ある大会を勝ち上がったアノスに逆恨みした担任の先生が彼の剣を奪おうという場面。武器を持ち帰る母親にまで護衛をつけさせるアノスの王様っぷりも堪らない訳だけど、彼らに容赦ない攻撃をしかけてくる。
その護衛も護衛で、先生の魔法の波状攻撃でその身が焼き焦げるまでに必死に応戦する訳。護衛が戦闘不能になった所で母親への守備が丸裸になった所で出てくるアノス。絶体絶命のピンチを切り抜ける。"やられたらやり返す"の精神で敵にえげつない制裁を加えていくアクションも痛快な訳だけど、その護衛を蘇生させてからの行動が痺れるんすよね。
1人1人の名前を聞いてから、「俺はそなた達の名前を生涯忘れぬ。大儀であった」って一言を返すんですよ。いっやぁ....................これがマジで最高だった。
狂おしい位に尊敬している人物の為に命まで懸けて戦って、そんな人物に名前を覚えてもらえる......これ以上喜ばしいことなんてないですよ。両親が羨まやしがる程に恵まれた才能を持ちながら、その両親にも感謝の意を表す事も忘れない........なんて潔くてカッコ良いんだと。アノス・ヴォルディゴード様様ですわと。
『キングダム』の合従軍篇で政自ら直々に出陣する旨の宣誓の一言を言う時に、いち平民の名を聞いて彼に語り掛けるあの熱いシーンを思い出しますね。緊迫感が凄いあって良かった。
その他にもアノスにデレッデレなヒロイン可愛いし。綾波レイを思わせるミーシャちゃんをとるも良し、惣流・アスカ・ラングレーを思わせるサーシャちゃんをとるも良し。
ちなみに僕はミーシャちゃんの髪の毛もふもふしてあげたい位には、彼女の事が好きです。どんな脈絡もないシリアス展開が来ても、友利奈緒を愛でたい理由だけで完走した程の銀髪フェチなので。
『コードギアス 反逆のルルーシュ R2』の某シーンを思わせるような最終回も真新しさは全くなかったけど、まぁ人情深くて良かったんじゃないですかね。
EDの「ハミダシモノ」も、何気に未だに聴く位好きだしね。
ミーシャ役の楠木ともりさんが、ミーシャに寄せつつの彼女らしさを出しまくった歌唱が良すぎて。............ってか、ともりる普通に歌上手いっすね。
最後に。これはまぁ些細な事かもしれないけれども一応言っときますね。冒頭の部分で、俺TUEEE物にしては良作だけど傑作と呼ぶには一歩足りなかったな.....みたいな話をしたかと思います。
さっきも言ったけど、新作アニメとして放送してしっかり新鮮味を出してた所があるかと言われれば、そこまで驚かされるのが少なかったように感じたのが正直なところ。
キャラ可愛くて、アクションも比較的良くて、アノスのキャラがカッコ良いから人情モノとして見ても熱いんだけども.......武器が多いのは良い事だし色々な感想をシェアできるタイプの作品だとは思う。強いて言うなら、刺激が強い長所がもう1つ位あっても良かったのかな~~~とは思いました。まぁ十分十分です。