ゼクショーのアニメブログ

主に深夜アニメ30分枠のレビューをしていきます。毎週金曜日20:30更新!!※2023年4月以降から第2金曜日の20:30に更新予定※

ノーゲーム・ノーライフ 盤上の遊戯で華麗に踊り、人生のバグを塗り替えていく最強の兄妹。

前回の記事はこちら↓↓↓

 

 

 

 

xexiow06375.hatenablog.jp

 

 

 

 

 皆さん、こんばんは。

 

 

 

 

 はじめましての方は、はじめまして。現役大学生のゼクショーです。

 

 

 

 

 今週日曜から開幕する、カタールサッカーW杯が楽しみです。一体何徹との戦いになるんでしょうか。

 

 

 

 

 さて今回は、今月に刊行10周年を迎えた異世界ラノベ作品をレビューしていきたいと思います。転生系ではないので、先週の転スラとはだいぶ趣が違う作品かと思います。

 

 

 

 

 

 2014年放送、『ノーゲーム・ノーライフ』です。

 

 

 

 

タイトルロゴとキービジュアル ※「dアニメストア」配信ページより引用※

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~作品概要~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2012年11月から刊行されたライトノベル。アニメーション制作は『BLACK LAGOON』、『ワンパンマン』等を手掛けるマッドハウスが担当します。当ブログだとマッドハウス作品を語る機会は比較的多かったけど、今回も語らせていただきます。

 

 

 

 

 普段アニメの原作を買わない僕ですが、この作品に関しては何巻か集めてた事もある位大好きです。8年経った今でも2期決定を夢見てる。物語の前日譚を描いた劇場版『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』も制作されています。あちらも非常に面白いんですが、今回は無印版を語らせて頂きます。

 

 

 

 

 概要をざっと説明させて頂きますね。

 数々のネットゲームでトップランカーを走ってきた伝説のゲーマー『   』<<くうはく>>。その正体は、それぞれと名乗るヒキニート兄妹2人組。ある日突然メールが届いて謎のチェスをやらされたあと、全てが賭け事で決まる異世界に召還されてしまう。超常的な力を用いる敵に彼らは頭脳で立ち向かっていくお話です。

 

 

 

 

 個人的な好みを上乗せしないで冷静に考えて、はっきりと申し上げます。歴代のライトノベル系作品の中でもかなり面白い部類の作品だと思います。ここ2,3年のライトノベル系の作品を比較しても、この作品に単純な中身の面白さで匹敵してるのは五本指で数えられるくらいしかいないんじゃないすか?

 

 

 

 

 内容は所謂俺TUEEE系。勝負が一瞬で決するし主人公の成長が感じられない、どうせつまんねぇ作品だなと思われる方少なくないんじゃないですかね?

 ノンノン!そんなこたぁ絶対にないんで、ご安心を。早速語っていきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

①神掛かり的なのにカッコ良過ぎるゲーム演出

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 冒頭で空白がやってるバトロワゲームの銃撃戦からそうですが、ゲーム中で起こっている駆け引きや内容そのものが面白いというより、アニメ内で起こっている現象や動きそのものがめちゃくちゃカッコ良くて面白いんですよね。

 

 

 

 

 展開は作品概要でも述べたけど、起死回生の切り札を出せる神がかり的な確率を都合よく連鎖させていく俺TUEEEものです。『DEATH NOTE』の夜神月みたいに殺人に至るまでのトリックを巧妙に張り巡らせていくタイプじゃなくて、『咲-Saki-』の宮永咲のように麻雀やっててリーチしたい欲しい所で毎回リーチして逆転しちゃうタイプに近いかも。

 

 

 

 

 ゲームに勝つ為のトリックは張るには張ってるけど、待ってましたの最後の切り札が出るのは唐突だったりする。ある意味『遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ』にも近いかもしれない。

 

 

 

 

 普通のアニメなら止め絵にしてしまう所を、この作品はとにかく動かしまくる。頭脳系アニメは台詞内の駆け引きがメインになって肝心の映像をあんま動かさないってケースが多いだけに、大きな違いがある。引くほど神がかり的な超展開が続くんだけれども、あれだけ動かされると躍動感を感じずにはいられないんすよ。

 

 

 

 

 カッコ良すぎて鳥肌立つし、もうやみつきになってしまうんですよね。ゲームの種類もそれに伴う演出もバリエーション豊富で全然飽きないですし。

 

 

 

 

 具象化しりとりの回なんかはその真骨頂だと思ってて、特に印象に残ってます。しりとりで言った言葉が現象として表れるってアイデアが斬新だし、ガキん時から知り合いとようやってた何気ない遊びがあそこまでド迫力なものになるなんて。

 

 

 

 

 空白側と敵側がお互い敗北を味わせる為に、言葉のスケールが段々大きくなってく展開の畳みかけ方も面白いっすよ。言葉の"力"........................いえ言葉の"魔力"って形容した方が良いかな?アニメ的な躍動感を生み出すアイデアの詰め方、そのどれもを魅力的に表現してくる制作陣の器量の大きさは只物ではないなって感じましたよ。改めて見返しても本当に驚かされた。

 

 

 

 

 ホンマに馬鹿馬鹿しい展開の数々です。難しいルールや設定を把握して、頭脳戦が動く過程を小難しく考えるのが苦手なんよな.............そんな方にこそご覧になられるべきじゃないでしょうか?爽快感しか感じない空白の無双っぷりをぜひその目で見て体感して頂きたい。

 

 

 

 

 バトル演出のセンス、マジで神がかってます。この言葉に嘘偽りはないと誓っても良い。ただまぁ、僕がこの作品がかなり面白くて原作を買わざるを得なくなった魅力ってそれだけじゃありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②バトル以外の魅力について

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 バトル以外も本当に魅力的。10を越える様々な種族がランク付けされているファンタジー世界ですけども、最下位にあたる人類側の勢力の模様がメインで描かれてて、空白やサブヒロインのステフの日常パートが多い。

 

 

 

 

 これも意外とめちゃくちゃハマれる。

 

 

 

 

 異世界行ったら主人公が美少女に助けられる。元々落ちこぼれで男前な魅力を持ち合わせてる訳でない主人公が、ちょっと凄い事をしただけでもてはやされる。あっさり元の世界の言語が通じていて、衣食住も問題なくて、あっさりチートスキル手に入れちゃう。そして締めにはハーレムサンドの完成ですわ。

 この手のジャンルって、主人公の成長過程も心情表現の変化も雑に作り込んでるやっすい作品が多い訳ですよ。どいつもこいつも。

 

 

 

 

 まぁこの作品は、ギャグも異世界ラノベのテンプレっぽい事をただやっているだけに見えて............実はこれを逆手に取っているんですよね。

 

 

 

 

 空が引きこもり童貞ならではの欲深い発想で女性陣をかき回したりだとか、それを何故か妹の白がそのフォローに入って、ステフに突っ込まれる場面なんて日常茶飯事です。たまたま元の世界から持ってこれたスマホを盗撮目的に使うとかね。

 

 

 

 

 うん。クソくだらねぇwwwこのオタクにしか受けない様なしょうもない空気感、ザ・ライトノベルですよ。ただこれが何故か笑えるんですよね。

 

 

 

 

 その理由は、声優陣のアフレコに詰まってると思います。配役も非常にネームバリューの高い方々ばかりなんですが、展開が静の状況からハイテンションになった時のキャラの感情変化が実にコミカル。

 何気ない台詞でも、喋り方を少し濁らせてシュールな空気を出している。これが他のオタク受け狙いのアニメとは違う訳ですよ。

 

 

 

 

 例えば、空役の松岡禎丞さん。彼の良い部分が出てくんのって、SAO内で基本イキリ飛ばしてばっかの黒マントの厨二病風アフレコじゃないんですよ。まぁ空君もイキんないこたぁないすけど、コミカルな表情見せんのは圧倒的にこっち。

 『Re:ゼロから始める異世界生活』のペテルギウスやった辺りから他の作品の制作陣も勘付いたのかもしんないけど(最近彼みたいな悪役の演技を見る機会も増えてきたので)、キャラがクレイジーな表情を出し始めた時にこそ光る。

 

 

 

 

 ステフにゲームを挑んで勝って、己の色欲が判断を鈍らせたのか『俺に惚ぉれろォッ!』っつってハーレム展開繰り出そうとした時のアフレコが、個人的には好きです。確か2話くらいだったかな?

 

 

 

 

 対するステフの声優を務められるのは、日笠陽子さんというギャグアニメのスペシャリスト。

 ポンコツで妄想癖激しいステフ。空の謎の告白を受けて、頭の中で彼を美青年化してしまうボケとその後正気に戻ろうと壁に頭を叩きつけるクレイジーな行動のアフレコも本当に笑えます。

 

 

 

 

 ステフはキャラ的には常識人ポジションで、ツッコミ役としても色々なリアクションを示してくれるのがまたミソです。出番は限られてるが、結構作品の面白さの起点になってくれるんすよ。日笠さんの力量を考えると、彼女がある意味この作品のMVPかもしれない。茅野愛衣さんの「.....にぃ、ふぁい........とっ」のアフレコで心臓を八つ裂きにされた白推しの僕でも、ステフのアニメでもあると断言できますね。

 

 

 

 

 笑いのネタ自体は総じてくだらない事ばかりだが、パワーがある。挟む間合いの取り方やテンポも良いし、非常にレベルが高い印象を受けました。

 

 

 

 

 笑いだけじゃなくて、中盤には人類以外の種族を描いたほんのり泣けるエピソードも入ってます。ここはネタバレになるので敢えて語りませんけども、バトルでの盛り上がりも作れて、適度に笑えるギャグを挟んで、そしてほっこり泣けると。非常にメリハリのあるアニメになってると思います。